特定細胞加工物製造届出書作成及び提出
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特定細胞加工施設とは
再生医療等の安全性の確保に関する法律に基づき、特定細胞加工物(PRPなど)を製造するための施設(院内に設置する場合は特定のお部屋)をいいます。
このような手続を行う理由は、特定細胞加工物の製造を行うには、特定細胞加工施設として厚生局に届出を行う事が法律上義務づけられているためです。
そのため、自施設内に特定細胞加工施設を設置するためには、「特定細胞加工物製造届出書」という書類を厚生局に提出し、受理される必要があります。
通常、新規にて再生医療等を行う場合に、特定細胞加工物の製造も院内で行う場合には、まずはこちらの特定細胞加工施設に関する手続を行い、施設番号を取得します。
施設番号が交付されましたら、届出を行ったお部屋にて特定細胞加工物の製造を行う事が出来るようになります。
特定細胞加工物製造届出書作成時に提出する書類について
特定細胞加工施設として自施設のお部屋の一部を届出する場合には下記の書類を提出する必要があります。
これらは添付書類と言われるもので、ヒアリングを元に私の方で作成させていただきます。
- 細胞培養加工施設の構造設備に関する書類
イ 細胞培養加工施設付近略図
周囲の状況がわかるものであること。例えば、航空写真が挙げられる。
ロ 細胞培養加工施設の敷地内の建物の配置図
細胞培養加工施設と同一敷地内にある建物を全て記載するものであるが、例えばビルの一部を細胞培養加工施設として用いる場合、当該ビルの中にある細胞培養加工施設と関連のない部分の図面は含めなくても差し支えない。
ハ 細胞培養加工施設平面図
製造工程に必要な室名及び面積が識別できるものであること。例えば、表示例として、窓、出入口、事務室、秤量室、調製室(混合、溶解、ろ過等)、充てん室、閉そく室、包装室、試験検査室、原料等の倉庫等製造工程に必要な室名を表示すること。また清浄度管理区域及び無菌操作等区域を図示すること。
ニ その他参考となる図面
その他参考となる図面としては、主要な製造用機器器具と試験用機器器具の配置を含む図面が挙げられる。また、製造しようとする特定細胞加工物の製造工程のフロー図を含めることが望ましい。
特定細胞加工施設として使用するお部屋の中のクリーンベンチ・遠心分離器・資材保管庫などの配置とお部屋の面積を記載した書類を作成し、提出します。 - 登記事項証明書 (法人の場合のみ)
- 製造しようとする特定細胞加工物の一覧表
- 許可証の写し (該当する場合のみ)
医薬品医療機器等法第二十三条の二十二第一項の許可又は移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律第三十条の許可を受けている場合は、添付してください。 - 細胞培養加工施設の構造設備チェックリスト
特定細胞加工施設として届出を行うお部屋は省令にて定められている構造設備の要件に適合している必要があります。代表的なお部屋としては培養室などが挙げられます。
安全衛生上、原則としてクリーンベンチ・遠心分離器があり、かつ患者様の出入りがないお部屋である方が望ましいとされています。 - その他
・細胞培養加工施設(届出)の情報の公表に関する同意書
・本文中に掲載しきれない説明書類等
特定細胞加工施設の変更について
特定細胞加工施設について届出を提出した後に機材などの場所を変えた等の事項が発生した場合には、変更を行った日から30日以内に「特定細胞加工物製造届事項変更届出書」という書類の提出を行う必要があります。
なお、特定細胞加工施設として届出しているお部屋を変えて別のお部屋を特定細胞加工施設として使いたい場合には、改めて新しく使用したいお部屋について特定細胞加工物製造届出書の作成を行い、厚生局提出を行い、再生医療等提供計画についても変更を行った上でなければ新しいお部屋で特定細胞加工物の製造は行う事が出来ません。
再生医療等提供計画についての変更届出書が受理された後に、以前のお部屋について「特定細胞加工物製造廃止届出書」を提出し、廃止届を提出するまでに製造した特定細胞加工物についての「特定細胞加工物製造状況報告書」を提出する必要があります。
特定細胞加工物製造状況報告書について
1年に1回、受理日から1年分の特定細胞加工物の製造件数等について毎年厚生局へ報告を行います。
提出期限は、受理日の1年後の60日後までです。例えば2020/1/9受理の場合は2020/1/9~2021/1/8までの記録を2021/3/8頃までに提出する必要があります。また、1年間のうち、途中で廃止届出書を提出した場合には、前回特定細胞加工物製造状況報告書を提出した末日から廃止届を提出した日までの特定細胞加工物の製造件数について特定細胞加工物製造状況報告書を廃止届提出から60日以内に提出する必要があります。
特定細胞加工物の製造に関しての記録しておくべき項目は省令で定められており、作成した記録は10年間保管を行う必要があります。
特定細胞加工施設を廃止する場合について
特定細胞加工施設を自施設に置いていたが、外部の施設に依頼する場合や、特定細胞加工施設のお部屋の場所を変える場合には特定細胞加工物製造廃止届出書」を提出する必要があります。
こちらは、廃止をした日から30日以内に届出を提出する必要があります。
また、1年間のうち、途中で廃止届出書を提出した場合には、前回特定細胞加工物製造状況報告書を提出した末日から廃止届を提出した日までの特定細胞加工物の製造件数について特定細胞加工物製造状況報告書を廃止届提出から60日以内に提出する必要があります。